パソコンすらない…“時代錯誤すぎる”転職先に呆れた、28歳エンジニアの告白
連日のように報道される、新型コロナウイルス感染拡大によるリストラや経営不振のニュース。厚生労働省の発表によると、新型コロナウイルス感染症の影響による解雇・雇い止めの人数は累計で約10万人(5月7日時点、見込みを含む)を超えたと判明している。
コロナ禍で内定取り消しに
コロナ禍の解雇や雇い止めで職を失い、いまだに働き口が見つかっていない人はどれくらいいるのだろうか。関西在住の嘉山誠さん(仮名・28歳)は2020年3月、5年間勤務していた会社を退職した後、フリーターになった。本来なら旅行会社に転職する予定だったが、コロナ禍で内定取り消しになったのだという。
「以前は派遣エンジニアとして働いていたのですが、いつかは旅行業界で働きたいという憧れがありました。それで転職活動をして旅行会社のSEとして働くことが決まりました。
でも、入社直前の2月に突然、『内定を延期にしてほしい』という連絡があったんです。そのままコロナの感染拡大が広がってしまい内定の話もうやむやになってしまいました。
一方、勤めていたIT企業はアメリカの本社が経営不振に陥ったことで派遣エンジニアがどんどん雇い止めに……。僕自身も契約更新ができなくなってしまい、次の職も決まらないまま無職になったんです」
無職になって、仕事を探すも…
次の転職先を探そうにも1か月も経たないうちに緊急事態宣言が発出され、アルバイトさえも見つからなかったという。
「でも、無職になったと友人に話したら、ありがたいことに仕事を回してくれるようになったんです。緊急事態宣言の中でECサイトを立ち上げる会社が急増して、飲食店を経営している友人から『通販サイトを作ってほしい』と頼まれました。
サイト作成の知識は多少あったので引き受けると、そこから友人づてに何件か依頼が入るようになりました。今まではプログラミングメインだったのですが、サイト作成って面白いかもと思えてきて、コロナ禍でこれからさらに需要が増えると思い独学で勉強を始めたんです」