投資で儲けるには「気配り上手になること」 人気アナリストが断言する理由
日経平均株価が一時3万円を突破するなど、コロナ禍にもかかわらず、2020年に投資デビューした人の中には爆速で「億り人」を達成した「コロナ成金」も増えています。「投資」というと「難しい、危ない、損する」と敬遠する人も多いが、「バブル」といっていい今の相場状況なら一獲千金も夢ではない…かも。
米国では、失業給付金をもらった若者たちがスマホ証券会社の「ロビンフッド」を利用して、米国版2ちゃんねるといえる「レディット」の「ウォールストリートベット」スレに書き込まれた情報を頼りに低位株を売買して、ヘッジファンドに多額の損失を与えるほどの利益を得たことが話題になりました。
株式投資が格差拡大を解消する社会的ムーブメントの道具として使われているのです。
株価を動かすのは難しい情報ではない
そんな今、「投資で成功する人は他人の心理がわかる人、他人の心理や世の中のバイオリズムに敏感な人」という視点から、人生と投資を比較した書籍『勝ってる投資家はみんな知っている チャート分析』を発刊したマネックス証券の福島理さん。どうして投資がうまい人は気配り上手なのでしょう?
「株価というのはその企業の業績に連動して上下するものですが、それ以前に株式市場では業績に関係なく、買う人が売る人より多ければ株価が上がり、売る人が買う人より多ければ株価が下がります。
つまり、金融商品の価格を動かす最大の要因になっているのは、実は企業の利益や国の成長率といった難しい経済学というよりは、むしろ投資家心理。つまり、気分なのです。株式投資はある意味、人の心を読み解くカウンセリングやメンタリズム、時代の流れの波を読む占いやバイオリズムに近い面もあるのです」(福島さん、以下同)
優秀なカウンセラーになることが秘訣
そして、投資家心理を測る「ものさし」といえるのが、過去の金融商品の値動きのクセなどから未来の動きを読む「チャート分析」と呼ばれるものです。その多くは、「ローソク足チャート」という独特の形状のグラフで表現されます。
「たとえば日経平均株価のチャートを見れば、コロナショック以降、株価が急上昇していることがよくわかります。その値動きを見て『そうなんですね、そんなに上がりたいんですね。でも、少し上がり過ぎたからここは1回下げておきたいんじゃないかな~、そのほうが少し安くなったから買いたいという投資家も増えそうですしね~』などと、妄想というか想像できる人が実は投資上手なんです」
ある意味、他人の表情を見てその人の気分を当てるメンタリズムや、心の迷いがどうすれば晴れるか、相手の話を聞いて解決策を見出すカウンセリングに近いものといえるでしょう。