転職で年収は上がる？下がる？年収アップや年収交渉のポイントも解説

転職先を考えるとき、年収は重要なポイントです。転職のメインの理由が年収でない場合でも、今の年収より下げたくないのが転職希望者の本音でしょう。

単身者はもちろん、家族がいる人はより転職による年収のアップダウンが気になりますよね。

そこで今回は、転職で年収が上がる人の特徴や年収アップのコツなどをご紹介します。

転職によって今より年収を下げたくない人は、ぜひ参考にしてみてください。

転職により年収は上がる？

厚生労働省発表の令和元年1年間の「転職者の賃金変動状況」によると、転職後に年収が増加した割合は約34％、減少した割合は約35％となっています。

転職による年収が変わらなかった割合は約27％です。年代によっても差が出ているため、以下に年代別の年収変動状況をまとめました。

20代から50代前半までの年代だと、転職によって年収が増加した人の割合が、減少した人よりも高くなっています。

転職によって年収が増加した人の割合は、転職する年齢によって異なるようです。転職による年収アップが見込める年齢のうちに、転職活動をスタートさせましょう。

出典：厚生労働省「令和元年雇用動向調査結果の概況」

転職によって年収が上がりやすい人の特徴

年齢

厚生労働省の調査結果でも、20代は年収増加率が高いことがわかります。20代前半は「第二新卒」として企業が求人を強化している年代です。

また、20代後半から30代40代も、転職によって年収増加が期待できます。

50代を超えると転職による年収増加額が大きくなり、迎える企業もある程度のスペックを求める傾向にあります。そのため、50代以降は転職のハードル自体が高くなるでしょう。

転職によって年収が上がりやすいのは、需要が高く、実績もスキルもあり、仕事に対する意欲もみられる20代から40代といえます。

前職で実績を積んだ人はキャリアアップ目的の転職が成功し、年収アップする可能性も高いでしょう。

出典：厚生労働省「令和元年雇用動向調査結果の概況」

性別

女性の社会進出が増えているとはいえ、転職による年収アップ率には性別による格差がみられます。dodaの調査※によると、男性の転職による平均金額アップ率が13.5％以上なのに対して、女性は13％に留まっています。

平均アップ額も男性の55万円～60万円に対し、女性は45万円～50万円という結果でした。

しかし、女性が年収を下げずに働きやすい職場に転職を成功させている例もあります。

転職による年収アップ率ではまだ男性優位の現状ですが、転職先に求めるものを明確にすることで、女性が年収も働きやすさも諦めずに済む求人を見つけられるでしょう。

女性向けの転職サイトや転職エージェント、転職フェアなども増えていますよ。

※出典：doda

職種・業種

転職による年収アップが期待できるのは、中途採用者の需要が高く、インセンティブなどの評価基準を設けている職種です。

例えば、IT関連や医療系などの専門職は、転職市場での需要が高い状況が続いています。ITエンジニアや医療関係の専門職は、高度な知識やスキルが必要です。

上記のような専門職種で実際に現場で戦力となるためには、スキルの習得に時間がかかります。

また営業職などの年収は、規定の給料以上にインセンティブの占める割合が高い企業も多くあります。

営業のスキルが高い人は、実績重視の評価制度の企業へ転職することで年収の大幅アップも夢ではありません。

転職先の評価制度、実績に対する給与への還元率なども調べておきましょう。

就業地

首都圏以外の都道府県への転職は、年収ダウンを懸念する人も多いでしょう。しかし、中小企業庁の調べによるとUIJターンによって年収がダウンしなかった人の割合は、44.8％※1です。

約半数の人が、年収を下げずにUIJターン転職を成功させています。

また、首都圏への転職の方が年収アップしやすいイメージがありますが、転職による年収アップ率のランキングでは静岡県、福岡県、北海道が上位を占めているという調査結果もあります※2。

首都圏以外を拠点とする大企業もあり、その場合関連企業なども含めると求人件数も多く、転職先を見つけやすいのが特徴です。

人口が少ない都道府県でも、高い年収を提示して人材確保をおこなっている企業もあります。現在首都圏で仕事をしながら転職を検討している人は、U、Iターン転職を検討するのもおすすめです。

※1出典：中小企業庁「UIJターンを伴う転職の実態」
※2出典：doda

転職回数

転職によって年収がアップする確率が高いのは、はじめての転職です。上記の表でもあった通り、20代、30代は転職によって年収がアップしやすい年代です。

この結果は、ある程度の社会人経験があり、仕事に対する意欲も高いこの時期にはじめて「転職」を考える人が多いことも考えられます。

「はじめての転職」は転職の目的がわかりやすく、企業側も今後の成長に期待してくれます。

何度も転職を繰り返す人よりも、目的意識が高くやる気のある初めての転職者の方が年収アップの可能性が高いでしょう。

【3分で分かる】年収を上げたいならまずは年収査定がおすすめ

年収を上げたい方は、まずは自分の適正年収がいくらなのか知る必要があります。適正年収を知ることで、今の年収が自分に適正なのか・それとも転職をするべきなのか判断がつくでしょう。

そこでおすすめなのが、dodaの年収査定サービスです。

dodaの年収査定サービスでは、プロフィールと職務経歴を入力するだけで適正年収がわかります。

査定時間は、たったの3分。186万人のデータから適正年収を査定してくれるので、信憑性も高いでしょう。

年収査定をすると、下記のように適正年収が表示され、現在の年収からいくらアップした額が適正かも教えてくれます。

その他、今後30年間の年収推移を表したグラフや、自分に近い経歴を持つ方の転職事例も閲覧可能です。

dodaは、転職サイト・エージェントとしてのサービスも展開しているため、査定後は自分の適正年収に合った求人を探すことが可能です。

なお、年収査定の利用には無料会員登録が必要です。

上記のように悩んでいる方は、ぜひ無料の年収査定をしてみてください。

転職で年収アップを叶える4つのコツ

転職で年収アップを叶えるためには、いくつかのコツがあります。

それぞれ詳しく解説していきます。

転職エージェントを活用する

転職活動を長引かせたくない場合は、転職エージェントを活用しましょう。転職エージェントを活用すれば、転職にまつわるさまざまなサポートを無料で受けられます。

特に仕事をしながらの転職活動の場合、時間的制約もネックとなるでしょう。求人検索や情報収集に手間取っていては、転職の好機を逃しかねません。

一人では難しい年収アップ交渉も、転職のプロである転職エージェントが代行してくれます。

登録して希望の年収を伝えると、条件に合った転職先を厳選して紹介してもらえますよ。

年収水準が高い業種を目指す

転職による年収アップの額は、個人のスキルによって異なります。

しかし、スキルを磨いて転職に挑んでも、業界、業種にはそれぞれ相場の年収があり、個人のスキルだけでは転職による年収アップが難しいケースもあるでしょう。

企業の多くは「給与規定」があり、年収水準や勤続年数に応じたベースアップ率を各企業が独自で規定しています。

給与規定で定められた年収水準が高い企業に転職することで、年収アップに近づけるはずです。

年収以外の福利厚生にも注目する

給料の額面だけにこだわると、転職先を絞り込むのが難しかったり、ハイスペックなライバルが多かったりと、内定をもらうまで時間がかかる可能性もあります。

給与だけにこだわらず、基本給以外に会社から支給される「手当金」に注目することで、転職先の幅は広がります。

請求できる手当が多い企業に転職した場合、基本給にこだわらなくても年収をアップさせることが可能です。

専門的なスキルを証明する

今の職場では評価されないスキルが、ほかの企業からは求められるかもしれません。今までに培った実績やスキルはアピールしましょう。

PC操作やネット関連のスキルの場合、資格などで証明しづらいこともあるでしょう。その場合はポートフォリオなどを準備して、企業側に伝わりやすい形でアピールするのもひとつの方法です。

実績やスキルを獲得したら、ぜひ履歴書や面接でも積極的にアピールしましょう。

転職で年収を下げないための3つのポイント

ここからは、転職で年収を下げないために意識しておきたい3つのポイントについて解説していきます。

では、それぞれ順に見ていきましょう。

具体的な実績を作ってから転職をする

転職先で必要とされる具体的な実績があれば、転職による年収アップは可能です。

実績がないままに転職活動を行うと、新入社員と同様に一から教育が必要とみなされ、年収アップはおろか内定をもらうのも難しくなります。

定量性のある実績ではなく定性性の実績は、提示するのが難しい場合もありますよね。

その場合は「プロジェクトで他部署との調整役をした」「チームの新人教育を担当した」など、どんな職場でも必要とされる役割を経験しておくのがおすすめです。

未経験業種・職種は避ける

年収の相場を決めるのは「業種」「職種」「経験年数」の3つです。同業種、同職種への転職の場合、3つのうち2つはクリアすることになります。

経験年数に関しては転職するタイミングによって異なりますが、未経験業種・未経験職種・経験年数0年であるよりは、ひとつでもクリアしている方が年収アップの可能性が高まります。

また、年齢を重ねてからの未経験職への転職は、ハードルが高く難しいことがほとんどです。もし、未経験職を希望する場合は、若いうちがおすすめです。

40代・50代での未経験職への転職は、ほぼ年収が下がるといえます。

平均年収が低い業界を避ける

前述したように、業界によって年収の相場があります。もちろんポジションや経験年数によって差はありますが、平均年収が低い業界だと個人の努力では年収アップにも限界があるでしょう。

自分の努力次第で高年収を得られるように、もともとの平均年収が高い業界を選んで転職するのがおすすめです。

平均年収の高い業界には、IT業界や不動産、金融業界などがありますよ。

年収アップを目指す人におすすめの転職エージェント3選

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、転職支援実績と求人数の多さが魅力の転職エージェントです。

これまでリクルートエージェントを利用して転職した方は、37万人以上。この支援実績は、数ある転職エージェントの中でもNo.1に輝いています。※1

多くの方がリクルートエージェントを通じて転職に成功している理由は、

などと、利用は無料にも関わらずサポートが手厚いからです。

その上リクルートエージェントは、ネット上に公開されていない非公開求人を20万件以上保有しており、その中からあなたの強みや適性に合った求人を、無料で紹介してくれます。

紹介してくれる求人は未経験OKなものから上場企業のものまで、豊富に揃っているのが特徴です。

申し込み後の面談は、平日夜間や土日・電話でも可能。利用したら絶対に転職しなければいけないことはなく、なんとなく「転職したい」と漠然な希望だけで相談してみても問題ありません。

転職のプロに客観的にみてもらうことで、自分で気づけなかった自分のスキルや価値を見つけ出せるでしょう。

リクルートエージェントの年収アップ実績

リクルートエージェントを通じて年収アップを実現した方は、6割以上です（2011年度）。

※1：公式サイトの文言によります。
※2：2011年度にリクルートエージェントを利用して転職した方のうち
出典：リクルートエージェント公式サイト

doda

dodaは、転職満足度No.1※のユーザー評価が高い無料転職サイトです。

転職サイトですが、自分のこだわり条件で求人を探せるだけではありません。

も展開しています。自分がどう転職活動を進めたいのかで、それに合ったサービスを選べるので、転職活動をスムーズに進められるでしょう。

dodaが保有する求人の特徴は、大手企業や優良企業の求人が多いこと。

スカウトサービスでは、書類選考をスキップした面接確約オファーが受け取れることも。オンライン転職カウンセリングを実施中なので、気になった方はぜひ利用してみて下さいね。

dodaの年収アップ実績

dodaを通じて転職をした方は、平均56.7万円年収がアップしています。最大アップ額は、440万円です。

※調査期間：2013年1月〜2014年6月にdodaエージェントサービスを利用して転職した方

※公式サイトの文言によります。
出典：doda公式サイト

マイナビエージェント

マイナビエージェントは、第二新卒やはじめて転職をする20代に人気な転職エージェントです。 

マイナビ看護師や薬剤師、マイナビ営業エージェントやITエージェントなど、各業種・業界ごとに特化した人材紹介サービスを展開するマイナビだからこそ、出会える求人があります。

キャリアアドバイザーによるサポートは利用回数・期間に制限なく受けられるため、自分が納得のいく転職活動ができるでしょう。

無料の転職面談に行くのが難しい場合は、電話やWeb・LINEでも対応してくれます。

マイナビエージェントは、女性の転職市場に精通したキャリアアドバイザーも在籍しているため、転職をしたい女性にもおすすめです。

マイナビエージェントの年収アップ実績

マイナビエージェントは、転職者の年収アップ実績が豊富です。おおよそ20%も年収がアップすることも。

年収交渉は、切り出すタイミングや希望金額の提示の仕方など、細かいところにも気を遣わなければいけません。

マイナビエージェントなら、これらの交渉を全てプロに任せることができますよ。

※掲載している求人数は、いずれも2022年1月4日時点の情報です。

転職時に年収交渉はしても良い？

転職時に年収交渉をするのは悪いことではありません。しかし、タイミングややり方を間違えれば交渉は失敗に終わり、内定からも遠ざかる可能性があります。

ここでは、転職時の年収交渉で重要なポイントをご紹介します。

年収交渉のタイミング

年収交渉のタイミングは「転職で最重要視することがなにか？」によって異なります。

「希望年収でなければ転職しない」という人は、年収交渉は企業側から年収が提示されていない段階で行いましょう。

交渉の余地がない場合は、早めにほかの求人を探す必要があります。「まずは入社重視、年収アップは次点」という人は、企業側から希望年収が聞かれたときが最適です。

希望だけを一方的に伝えるのではなく、最低ラインと希望年収をセットにするのがおすすめですよ。

また、入社重視であれば給料だけでなく、福利厚生などとの組み合わせで前職より待遇がアップするかどうかもチェックしておきましょう。

どちらの場合も、内定後は企業が年収を決定している場合もあるため、内定前に交渉するのがおすすめです。

年収交渉の根拠を明確にする

転職の場合の給与交渉は、現状維持が一般的です。前職よりも高い年収を希望する場合は、根拠を明確に伝えて企業側に納得してもらう必要があります。

企業への貢献ができるスキルや資格の取得などはもちろん、「前職では今年度昇給する予定だった」「ほかの企業でこのくらいの年収で内定をもらった」など、具体的な根拠があれば説得力が増します。

今までのスキルの棚卸をして、企業側が妥当性を感じられる根拠を考えておきましょう。

年収交渉を転職エージェントに任せる

業界や業種の平均年収や、企業の給与規定を把握せずに年収アップ交渉をするのは無謀です。

転職エージェントは転職のプロのため、企業の年収水準や求職者の転職市場価値などのバランスをみながら交渉にあたってくれます。

また、転職エージェントへの報酬は「成功報酬型」が一般的です。成功報酬は転職者の年収の30％～35％とされており、年収が上がるほうが報酬が増える仕組みです。そのため、積極的に年収アップ交渉をおこなってくれます。

まとめ

今回は、転職の際の年収アップについてご紹介しました。年収は一般的に企業の規定で決められています。提示されている年収より高い年収を希望するなら、年収アップの交渉が必要です。

年収交渉はデリケートな問題のため、第三者である転職エージェントにお任せするのがおすすめです。

また、転職市場における自分の価値がどの程度なのかを知ることで、転職先に求める年収も異なります。

まずは無料で利用できる年収査定を使って、今の年収が適正なのかどうかチェックしてみましょう。もしも転職によって年収アップが期待できると分かれば、転職エージェントに登録をしてみるのがおすすめです。

転職エージェントでは、年収交渉のほかにもあなたに合った求人の紹介や、応募書類の添削、面接対策などさまざまな転職サポートを無料で受けられます。

記事内ではおすすめの転職エージェントもご紹介したため、転職をして今よりも高収入を目指したい人は、ぜひ参考にしてみてください。