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舞妓さんの給料はどう決まる? 毎日が“AKB総選挙”の厳しい現実

コラム

 20代で年収5000万円超え、財界の有力者たちや、歌舞伎役者などの華麗な人脈を持つ、コンテンツプロデューサーの栄藤仁美さん。

 京都で7代続く老舗お茶屋の跡取りとして生まれるも、一転、中学卒業と同時に、勘当同然に……。16歳でゼロからの再スタートを切りながら、若くして成功している彼女に、これまでの生い立ち、成功に至るための秘訣を聞く本連載。第2回は「知られざる舞妓さんデビュー」についてです。

舞妓

※画像はイメージです(以下同じ)

「ウチの子、いくらで買ってくれますか?」

 舞妓になりたいとお茶屋に応募してくる女の子の親御さんがいらっしゃるのですが、そのなかにはこんな質問をされる方もいるんです。もちろん、買うことはありません。

舞妓の歴史と、“寮生活”みたいな日常

 大昔には、口減らしや借金のかたで身売りされて、京都の花街に来た人もいました。実際に、戦前に舞妓になった私の祖母は、9人兄妹の真ん中だったので食べていけずに、京都のお茶屋に買われて来たといいます。

 11歳で舞妓になったと聞いたので、約100年前の出来事ではありますが、そういう時代もあったのは事実です。ただ、戦後に法律が整備されてからは、15歳未満が働くことは当然できません。時代小説やドラマなどでカン違いされる方が多いんでしょうね。

 私の実家は、京都で7代続くお茶屋と屋形(やかた)を兼業しています。「お茶屋」とは、舞妓や芸妓が上がるお座敷、お客さまをおもてなしする宴会場で、「屋形」は、彼女たちが所属するプロダクションのようなもの。舞妓やその見習いたちが暮らす生活の場でもあって、寮生活に近いと思います。

 屋形で共同生活をしながら、日々日本舞踊や三味線、唄のお稽古をして、お座敷がかかる(お客さまに呼ばれる)と、お茶屋や料亭などへ出かけていき、芸を披露したり、宴会を盛り上げる。これが、舞妓の日常です。

“芸妓になる前段階”修行中の身

 そもそも、舞妓というのは芸妓になる前段階の修行中の身のこと。一生芸を修めるために稽古を続ける人のことを芸妓というんです。花街によって、習う稽古場や流派が違っていて、うちのお茶屋がある先斗町(ぽんとちょう)では、鴨川学園に通って尾上流の舞踊や三味線など、芸事のお稽古を続けます。

 20歳前後で芸妓となって、屋形から出て独立する人が多いのですが、芸の道の修行の身であるという点では、舞妓も芸妓もそんなに違いはないんです。宝塚歌劇団のキャストも現役の間はキャリア関係なく「生徒さん」って呼びますよね。それに近いかもしれません。

 舞妓になる前にも、見習い期間は「仕込み」として半年から1年ほど住み込みで修行をします。方言を京都弁に直すところから始まって、先輩のお姐さんの衣装の片付け、着物の選択、掃除……いろんなお手伝いをしながら、お稽古をします。

 雑誌『週刊少年サンデー』で、屋形を舞台にした舞妓さんたちの生活を描いたマンガ「舞妓さんちのまかないさん」が連載しています。とても良く取材されていて、リアリティがあるので、この作品を読むと舞妓さんたちの暮らしをイメージしやすいでしょう。