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藤田ニコル、みちょぱを発掘した元Popteen編集長が語る「売れる芸能人の見出し方」

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大物としてのオーラがあった「みちょぱ」、売れたいアピールが突出していた「にこるん」

文字の色を1文字ずつ変えるカラフルポップなデザインは、まるで“おもちゃ箱をひっくり返した”ような世界観を意識し、これまでの雑誌づくりとは一線を画す試みを行ったのだ。

紙面デザインの刷新はもとより、新たにプッシュするモデルも「3+1の法則」に沿って決めたという。

そのときにフューチャーしたのが池田美優(みちょぱ)、藤田ニコル(にこるん)、越智ゆらの(ゆらゆら)の3人で、“ゆらちょぱるん”の愛称でファンの間では親しまれた。

なかでも、森氏は「みちょぱは今までの感覚から絶対に雑誌の看板モデルになると思った。むしろ、みちょぱがPopteenのモデルだったからこそ、編集長を引き受けたくらい。そのくらいオーラを感じさせる存在だった」と語る。

また、藤田ニコルに関しても「何としても“売れたい”という姿勢がものすごく伝わってきた」とエピソードを話してくれた。

「ある日のこと、編集部員と話していたときに、にこるんも編集部に来ていたんですが、ホワイトボードに書かれたスケジュール表にある「表紙撮影の日」を頑なにずっと見つめている姿がとても印象でした。Popteen編集部の伝統として、各スケジュールに起用するモデルの名前を通常は書くんですが、カバーガール(雑誌の表紙を飾るモデル)だけはあえて記載しないようにしているんですよ。でも、にこるんの振る舞いを見ると、明らかに『私を表紙に使ってほしい』というアピールをすごく感じて。これは今でも覚えていることですね」

その後、森氏は一世を風靡した原宿の人気アパレルショップ「BUBBLES(バブルス)」とのコラボ企画の中心に藤田ニコルを起用し、原宿系ファッションのアイコンとして仕立てていく。

その狙いは見事的中し、Popteen×BUBBLESの雑誌企画は大当たり。

さらに同時期、藤田ニコルが地上波のテレビに出演したのもタイミングが重なり、タレントとしての知名度も一気に高まっていったのだ。

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