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シェアハウス「かぼちゃの馬車騒動」そもそもの問題点を徹底解説

マネー

運営会社の真の収益モデルとは……?

施工

「株式会社スマートデイズ」公式サイト、施工実績ページより

 しかし、入居率が高いというセミナーでの触れ込みはまったくの嘘でした

 職業斡旋のビジネスもほとんど鳴かず飛ばず。そもそも、他のシェアハウスと違い居住性が劣り、さらに駅から遠い物件が多いため、建てても建てても入居者がつないのです。

 あれ? 賃料収入がないならサブリース料はどこから支払われるのでしょうか? 実は、スマートデイズ社の真の収益モデルは「高属性のサラリーマンにローンを組ませて著しく割高な建物を買わせる」ことにあったのです。

(1)5000万円以下で建てられるシェアハウスを1億円で建てさせて、
(2)貯金はないけど収入はある、高属性サラリーマンの通帳を貯金があるように偽造して、
(3)偽造した証拠を元にスルガ銀行で借りさせて、
(4)建設会社からキックバックをもらう。

 こうすれば、新しいかぼちゃの馬車ができるたびに、何千万円も収入が入ってくきますから、しばらくはサブリース料を払い続けられます。しかし、こうした自転車操業は長くは続きません。

 上記ビジネスモデルをもう一度見てください。一番キーになるのは資金の出し手です。肝心のスルガ銀行が突然ルールを変更し、新規のかぼちゃの馬車に貸さなくなった瞬間、自転車の回転は急停止します

 スルガのルール変更からたった2か月。スマートデイズ社はサブリース料を払えなくなったと説明し、その後破綻します。

「かぼちゃの馬車」オーナーに残されたものは……

困ったビジネスマン

※画像はイメージです(以下、同じ)

 かぼちゃの馬車オーナーに残されたのは、金利3.5~4.5%、1億円の借金と、5000万円程度しか価値のない入居者のいない建物でした

 入居者を確認すると誰もいないので、毎月100万円のローン支払いだけが残ります。高収入サラリーマン達が一斉に破産の危機に瀕したこの事件は今も数多くのニュースになっています。

 類似の他事件と違うのは「被害者は手持ちのお金を取られた」のではなく「被害者はみな、1億円の借金を負わされてしまった」という点です。住宅ローンを抱えている方は、家も手放さざるを得ないでしょう。

「かぼちゃの馬車騒動」から学ぶべき教訓とは?

スルガ銀行

スルガ銀行東京支店 photo by Lombroso

 この事件、悪いのは誰でしょう……? 自転車操業を隠していたシェアハウス業者はもちろんですが、ビジネスモデルを支え、行員らが融資に必要な書類を改ざんしていた疑いもある銀行は? 不勉強のまま欲に転んだ投資家は?

 この記事を読んだ20代若手サラリーマン諸君は、ここから一つの教訓を学ぶべきです。前回も述べましたが、「資産を持っていない人にうまい話は絶対に来ない」という鉄則です。

 自らの無知や不勉強を叱ってくれる人は、社会人になったらいません。でも、不勉強ゆえに自分が著しく不利な契約を結んでも、助けてもらえることは稀です。

 契約をする前に、「本当にこの“うまい話”裏がないのか?」「自分はダマされているのではないか?」と確認しましょう。かぼちゃの馬車を購入し、被害者となったオーナーの多くは、学歴も高く収入も多い自信に満ちたエリートだったのです。

<TEXT/のらえもん>

湾岸タワマンに住んでいるという設定の湾岸妖精(ブロガー)。「マンション購入を真剣に考えるブログ」を運営。人間界ではいたって普通の都内勤務サラリーマン。著書に『専門家は絶対に教えてくれない! 本当に役立つマンション購入術』(廣済堂出版)など

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